2026.11.07
【子どもの咳が2週間止まらない】マイコプラズマ・百日咳・喘息・後鼻漏の見分け方を解説する動画【小児科医が解説】
https://youtu.be/2DnJ1lPs0sA
「熱はとっくに下がったのに、咳だけが2週間続いているんです」。この時期、外来でいちばん多い相談の1つです。
2週間は、様子見をやめて一度原因を確かめる区切りです。長引く咳の多くは、咳止めではなく、原因に合わせた治療で治ります。
この動画では、よくある4つの原因、マイコプラズマ、百日咳、喘息、鼻からくる咳を、1つずつお話ししています。
■2週間の時点で見ること
いちばん大事なのは、咳が日に日に軽くなっているかどうかです。軽くなっていればかぜのあとの咳の可能性が高く、変わらない、むしろ強くなっているなら別の原因があります。
毎朝、昨日の夜の咳を「ひどい、ふつう、軽い」の3つで書いておくと、診察の大きな手がかりになります。
■マイコプラズマ
熱と、コンコンという乾いた咳が特徴です。ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬は効きません。うつってから症状が出るまで2週間から3週間かかるので、家族の中でぽつぽつと順番にかかります。
治療はマクロライド系の抗菌薬です。飲み始めて2日から3日で熱が下がるかが効いているかの目安で、下がらなければもう一度受診してください。熱が下がっても、咳はしばらく残ります。
■百日咳
最初の2週間くらいはかぜと見分けがつきません。熱はほとんど出ず、そのあと息つく間もなく咳き込んで、最後にヒューッと音を立てて息を吸います。小学生や中学生、大人では、ただ咳が長引くだけのことも多くあります。
生後数か月の赤ちゃんは、咳が目立たないまま急に息が止まったり、顔色が紫色になったりします。五種混合を生後2か月から予定どおりに始めること、小学校に入る前の三種混合の追加接種を考えること、赤ちゃんがいるお家で咳き込みが続く家族がいたらその人も受診することをお願いします。
■喘息
咳が出やすいのは、夜中から明け方、走ったあと、大笑いしたあと、季節の変わり目です。息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューと音がすることもあります。かぜをひくたびに咳だけが長引くのも大事なサインです。
小児の咳のガイドラインでは、長引く咳というだけで吸入ステロイドを一律に使うことは勧められていません。夜中の咳やゼーゼーをスマホで動画に撮ってきてもらえると、診断の大きな手がかりになります。
■鼻からくる咳(後鼻漏)
鼻水がのどの奥に流れ落ちると咳が出ます。寝入りばなと朝起きたときに咳が増え、咳払いが多いのがサインです。原因は主に副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎で、咳ではなく鼻の原因に合わせて治療します。
■市販の咳止めとハチミツ
子どもに市販の咳止めやかぜ薬を使った研究をまとめると、薬の成分が入っていない偽の薬とはっきりした差はありませんでした。コデインという成分は、12歳未満には使えません。大人用の咳止めを半分にして飲ませるのはやめてください。
1歳を過ぎていれば、寝る前のハチミツが咳を少し和らげるという研究があります。ただし、1歳未満の赤ちゃんには絶対にあげないでください。
■2週間を待たず、すぐに受診してほしいとき
・食べている途中で急にむせて、そこから咳が続いている
・1歳から5歳で1分間に40回以上の速い息
・肋骨の間がペコペコへこむ、くちびるの色が悪い
・生後6か月未満で咳き込みが強い、息が止まる
・咳で眠れない、水分がとれない、熱がぶり返した
こういうときは、夜間や休日でも受診してください。夜中に迷ったときは、子ども医療電話相談の#8000も使えます。
■参考資料
・小児の咳嗽診療ガイドライン2020
・Thompson M, et al. BMJ 2013;347:f7027
・日本小児科学会、日本マイコプラズマ学会の資料
・国立健康危機管理研究機構(JIHS)の感染症情報
・Cochrane 2014(市販の咳止め)、Cochrane 2018(ハチミツ)
この記事は一般的な医療情報です。お子さんの具体的な症状は、かかりつけ医にご相談ください。
「熱はとっくに下がったのに、咳だけが2週間続いているんです」。この時期、外来でいちばん多い相談の1つです。
2週間は、様子見をやめて一度原因を確かめる区切りです。長引く咳の多くは、咳止めではなく、原因に合わせた治療で治ります。
この動画では、よくある4つの原因、マイコプラズマ、百日咳、喘息、鼻からくる咳を、1つずつお話ししています。
■2週間の時点で見ること
いちばん大事なのは、咳が日に日に軽くなっているかどうかです。軽くなっていればかぜのあとの咳の可能性が高く、変わらない、むしろ強くなっているなら別の原因があります。
毎朝、昨日の夜の咳を「ひどい、ふつう、軽い」の3つで書いておくと、診察の大きな手がかりになります。
■マイコプラズマ
熱と、コンコンという乾いた咳が特徴です。ペニシリン系やセフェム系の抗菌薬は効きません。うつってから症状が出るまで2週間から3週間かかるので、家族の中でぽつぽつと順番にかかります。
治療はマクロライド系の抗菌薬です。飲み始めて2日から3日で熱が下がるかが効いているかの目安で、下がらなければもう一度受診してください。熱が下がっても、咳はしばらく残ります。
■百日咳
最初の2週間くらいはかぜと見分けがつきません。熱はほとんど出ず、そのあと息つく間もなく咳き込んで、最後にヒューッと音を立てて息を吸います。小学生や中学生、大人では、ただ咳が長引くだけのことも多くあります。
生後数か月の赤ちゃんは、咳が目立たないまま急に息が止まったり、顔色が紫色になったりします。五種混合を生後2か月から予定どおりに始めること、小学校に入る前の三種混合の追加接種を考えること、赤ちゃんがいるお家で咳き込みが続く家族がいたらその人も受診することをお願いします。
■喘息
咳が出やすいのは、夜中から明け方、走ったあと、大笑いしたあと、季節の変わり目です。息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューと音がすることもあります。かぜをひくたびに咳だけが長引くのも大事なサインです。
小児の咳のガイドラインでは、長引く咳というだけで吸入ステロイドを一律に使うことは勧められていません。夜中の咳やゼーゼーをスマホで動画に撮ってきてもらえると、診断の大きな手がかりになります。
■鼻からくる咳(後鼻漏)
鼻水がのどの奥に流れ落ちると咳が出ます。寝入りばなと朝起きたときに咳が増え、咳払いが多いのがサインです。原因は主に副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎で、咳ではなく鼻の原因に合わせて治療します。
■市販の咳止めとハチミツ
子どもに市販の咳止めやかぜ薬を使った研究をまとめると、薬の成分が入っていない偽の薬とはっきりした差はありませんでした。コデインという成分は、12歳未満には使えません。大人用の咳止めを半分にして飲ませるのはやめてください。
1歳を過ぎていれば、寝る前のハチミツが咳を少し和らげるという研究があります。ただし、1歳未満の赤ちゃんには絶対にあげないでください。
■2週間を待たず、すぐに受診してほしいとき
・食べている途中で急にむせて、そこから咳が続いている
・1歳から5歳で1分間に40回以上の速い息
・肋骨の間がペコペコへこむ、くちびるの色が悪い
・生後6か月未満で咳き込みが強い、息が止まる
・咳で眠れない、水分がとれない、熱がぶり返した
こういうときは、夜間や休日でも受診してください。夜中に迷ったときは、子ども医療電話相談の#8000も使えます。
■参考資料
・小児の咳嗽診療ガイドライン2020
・Thompson M, et al. BMJ 2013;347:f7027
・日本小児科学会、日本マイコプラズマ学会の資料
・国立健康危機管理研究機構(JIHS)の感染症情報
・Cochrane 2014(市販の咳止め)、Cochrane 2018(ハチミツ)
この記事は一般的な医療情報です。お子さんの具体的な症状は、かかりつけ医にご相談ください。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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