https://youtu.be/EM3ZZSZOK9o
外来で赤ちゃんを診ていると、「これって大丈夫ですか」と聞かれることがたくさんあります。その多くは、赤ちゃんのためを思ってやっていることです。
この動画では、よかれと思ってやりがちだけど国や学会が「やめてね」と書いていること、逆に「そこまで心配しなくて大丈夫」と書いていることを7つ紹介しています。毎年11月は、乳幼児突然死症候群(SIDS)の対策強化月間です。もし「あ、やってた」というものがあっても大丈夫。知った今日から変えれば、それで十分です。
■1. はちみつ
1歳になるまでは、はちみつを与えないでください。はちみつにはボツリヌス菌のたね(芽胞)が混じっていることがあり、1歳未満の赤ちゃんの腸ではこれが育って毒を出し、乳児ボツリヌス症を起こします。2017年には東京都内で生後6か月の赤ちゃんが亡くなっています。
「加熱すれば大丈夫」は誤解です。消費者庁によると、このたねは100度で数分加熱しても生き残ることがあり、東京都もパンや焼き菓子を焼く程度の熱では死なないとしています。はちみつ入りのパン、お菓子、飲み物も1歳までは避け、原材料の表示を見る習慣をつけましょう。1歳を過ぎれば、はちみつは怖い食べ物ではありません。
■2. 心配だからと卵を遅らせる
国の授乳・離乳の支援ガイドには、アレルギー予防のために離乳食や特定の食べ物を始める時期を遅らせることに科学的な根拠はない、と書かれています。日本の研究では、湿疹のある赤ちゃんに生後6か月からごく少量の加熱卵を食べてもらったグループの1歳時の卵アレルギーは8.3%、卵を完全に避けたグループでは37.7%でした。
ただし、湿疹がある子は先に湿疹をしっかり治してから始めてください。卵を食べて口のまわりが赤くなったり、じんましんが出たりしたことがある子は、自己判断で食べさせず必ず小児科でご相談ください。
■3. 激しく揺さぶる
頭がガクガクするほど前後に激しく揺さぶると、乳幼児揺さぶられ症候群を起こすことがあります。一方で、厚生労働省の資料には、たかいたかいやチャイルドシートの揺れ、横抱きであやす程度の揺れでは揺さぶられ症候群にはならない、とはっきり書かれています。
赤ちゃんの泣きは生後1〜2か月ごろがピークで、生後5か月ごろには落ち着いてきます。泣きやまなくてイライラしてきたら、ベビーベッドなど安全な場所にあおむけに寝かせて、その場を少し離れてかまいません。深呼吸して、気持ちが落ち着いてから戻ってください。
■4. お風呂で目を離す
子どもは溺れるときに声を出さず、静かに沈んでしまうことがあります。赤ちゃんの首につける浮き輪でも0歳の死亡事故が起きています。お風呂では必ず手の届く範囲で見守り、大人が髪を洗うときは赤ちゃんを浴槽から出し、入浴後は浴槽のお湯を抜いておきましょう。
■5. たばこ
厚生労働省の報告では、子どもの誤飲の原因でいちばん多いのがたばこです(2018年度、626件中130件)。生後6〜11か月が最も多く、加熱式たばこをかじった例も報告されています。加熱式も紙巻きも赤ちゃんの手が届かない高い所へしまい、口に入れてしまったらすぐに小児科か「#8000」に相談してください。
■6. 寝かせ方と寝る場所
こども家庭庁のまとめでは、2020〜2024年の5年間に不慮の事故で亡くなった0歳の赤ちゃんは303人、そのうち最も多かったのはベッドの中での窒息で109人でした。原因で多いのは、顔がマットレスなどに埋まること、掛け布団が顔にかかること、ベッドと壁のすき間にはさまることです。
今夜からできることは4つです。
・1歳になるまでは、あおむけに寝かせる
・寝具は硬めで、傾きのないものにする
・顔のまわりにぬいぐるみやタオル、クッションを置かない
・大人用のベッドやソファではなく、できればベビーベッドで柵を上げて寝かせる
「あおむけだと吐いたときに詰まりませんか」という心配もよく聞きますが、こども家庭庁の資料には、あおむけでも赤ちゃんは反射で吐いたものやつばを処理できると書かれています。自分で両方向に寝返りができる子は、夜中にうつぶせになっていても戻し続けなくて大丈夫です。
添い寝は禁止ではありませんが、大人がお酒や眠くなる薬を飲んだとき、早く小さく生まれた赤ちゃんのときは避けてください。お布団なら、赤ちゃん用の硬めの布団を大人の布団と少し離して敷いてあげてください。
■7. 寒いからと温めすぎる
SIDSは、元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然亡くなってしまう病気で、窒息とは別のものです。冬に多く、国がすすめる対策は、あおむけに寝かせること、無理のない範囲で母乳で育てること、まわりの大人がたばこをやめること、そして温めすぎないことです。
目安は赤ちゃんの胸元が汗ばんでいないか。汗ばんでいたら1枚減らし、1歳までは掛け布団ではなくスリーパーで調節してください。
■まとめ
今日いちばん覚えてほしいことは1つです。今夜、赤ちゃんの寝床をのぞいて、顔のまわりに柔らかいものがないか確かめてください。
心配なことがあれば、夜は小児救急電話相談「#8000」、昼間はかかりつけの小児科へ。卵や離乳食とアレルギーのことは、当院アレルギー科でもご相談いただけます。
外来で赤ちゃんを診ていると、「これって大丈夫ですか」と聞かれることがたくさんあります。その多くは、赤ちゃんのためを思ってやっていることです。
この動画では、よかれと思ってやりがちだけど国や学会が「やめてね」と書いていること、逆に「そこまで心配しなくて大丈夫」と書いていることを7つ紹介しています。毎年11月は、乳幼児突然死症候群(SIDS)の対策強化月間です。もし「あ、やってた」というものがあっても大丈夫。知った今日から変えれば、それで十分です。
■1. はちみつ
1歳になるまでは、はちみつを与えないでください。はちみつにはボツリヌス菌のたね(芽胞)が混じっていることがあり、1歳未満の赤ちゃんの腸ではこれが育って毒を出し、乳児ボツリヌス症を起こします。2017年には東京都内で生後6か月の赤ちゃんが亡くなっています。
「加熱すれば大丈夫」は誤解です。消費者庁によると、このたねは100度で数分加熱しても生き残ることがあり、東京都もパンや焼き菓子を焼く程度の熱では死なないとしています。はちみつ入りのパン、お菓子、飲み物も1歳までは避け、原材料の表示を見る習慣をつけましょう。1歳を過ぎれば、はちみつは怖い食べ物ではありません。
■2. 心配だからと卵を遅らせる
国の授乳・離乳の支援ガイドには、アレルギー予防のために離乳食や特定の食べ物を始める時期を遅らせることに科学的な根拠はない、と書かれています。日本の研究では、湿疹のある赤ちゃんに生後6か月からごく少量の加熱卵を食べてもらったグループの1歳時の卵アレルギーは8.3%、卵を完全に避けたグループでは37.7%でした。
ただし、湿疹がある子は先に湿疹をしっかり治してから始めてください。卵を食べて口のまわりが赤くなったり、じんましんが出たりしたことがある子は、自己判断で食べさせず必ず小児科でご相談ください。
■3. 激しく揺さぶる
頭がガクガクするほど前後に激しく揺さぶると、乳幼児揺さぶられ症候群を起こすことがあります。一方で、厚生労働省の資料には、たかいたかいやチャイルドシートの揺れ、横抱きであやす程度の揺れでは揺さぶられ症候群にはならない、とはっきり書かれています。
赤ちゃんの泣きは生後1〜2か月ごろがピークで、生後5か月ごろには落ち着いてきます。泣きやまなくてイライラしてきたら、ベビーベッドなど安全な場所にあおむけに寝かせて、その場を少し離れてかまいません。深呼吸して、気持ちが落ち着いてから戻ってください。
■4. お風呂で目を離す
子どもは溺れるときに声を出さず、静かに沈んでしまうことがあります。赤ちゃんの首につける浮き輪でも0歳の死亡事故が起きています。お風呂では必ず手の届く範囲で見守り、大人が髪を洗うときは赤ちゃんを浴槽から出し、入浴後は浴槽のお湯を抜いておきましょう。
■5. たばこ
厚生労働省の報告では、子どもの誤飲の原因でいちばん多いのがたばこです(2018年度、626件中130件)。生後6〜11か月が最も多く、加熱式たばこをかじった例も報告されています。加熱式も紙巻きも赤ちゃんの手が届かない高い所へしまい、口に入れてしまったらすぐに小児科か「#8000」に相談してください。
■6. 寝かせ方と寝る場所
こども家庭庁のまとめでは、2020〜2024年の5年間に不慮の事故で亡くなった0歳の赤ちゃんは303人、そのうち最も多かったのはベッドの中での窒息で109人でした。原因で多いのは、顔がマットレスなどに埋まること、掛け布団が顔にかかること、ベッドと壁のすき間にはさまることです。
今夜からできることは4つです。
・1歳になるまでは、あおむけに寝かせる
・寝具は硬めで、傾きのないものにする
・顔のまわりにぬいぐるみやタオル、クッションを置かない
・大人用のベッドやソファではなく、できればベビーベッドで柵を上げて寝かせる
「あおむけだと吐いたときに詰まりませんか」という心配もよく聞きますが、こども家庭庁の資料には、あおむけでも赤ちゃんは反射で吐いたものやつばを処理できると書かれています。自分で両方向に寝返りができる子は、夜中にうつぶせになっていても戻し続けなくて大丈夫です。
添い寝は禁止ではありませんが、大人がお酒や眠くなる薬を飲んだとき、早く小さく生まれた赤ちゃんのときは避けてください。お布団なら、赤ちゃん用の硬めの布団を大人の布団と少し離して敷いてあげてください。
■7. 寒いからと温めすぎる
SIDSは、元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然亡くなってしまう病気で、窒息とは別のものです。冬に多く、国がすすめる対策は、あおむけに寝かせること、無理のない範囲で母乳で育てること、まわりの大人がたばこをやめること、そして温めすぎないことです。
目安は赤ちゃんの胸元が汗ばんでいないか。汗ばんでいたら1枚減らし、1歳までは掛け布団ではなくスリーパーで調節してください。
■まとめ
今日いちばん覚えてほしいことは1つです。今夜、赤ちゃんの寝床をのぞいて、顔のまわりに柔らかいものがないか確かめてください。
心配なことがあれば、夜は小児救急電話相談「#8000」、昼間はかかりつけの小児科へ。卵や離乳食とアレルギーのことは、当院アレルギー科でもご相談いただけます。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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