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2021.02.09

先天性風疹症候群


先天性風疹症候群
風疹の総論に関しての記載は下記をご参照ください↓

風疹


妊婦が妊娠16週頃までに風疹にかかると、母体のウイルス血症により運ばれた風疹ウイルスが胎盤に感染します。胎盤で増殖した風疹ウイルスは血行性に胎児に感染し、様々な臓器に障害を起こします。先天性風疹症候群の発生頻度は妊娠1か月までは50%、妊娠2か月では20~30%、妊娠3,4か月では5%といわれています。原則として、妊娠24週以降に妊婦が風疹にかかっても先天性風疹症候群は発症しないとされています。
 


臨床症状
①白内障/先天性緑内障、色素性網膜症、先天性心疾患(動脈管狭窄、末梢性肺動脈狭窄)、感音性聴覚障害
②紫斑、肝脾腫、黄疸、小頭症、発達遅滞、髄膜脳炎、骨透亮像
眼疾患(白内障、緑内障、網膜症)、先天性心疾患、感音性難聴が3大症状です。典型例では低出生体重児で出生し、出生後に血小板減少に伴う紫斑がみられ、肝脾腫を伴うという経過があります。
 


診断
1.風疹IgM抗体陽性 (出生時に陰性ならば1か月後に再検査)
2.風疹IgG抗体の持続陽性(移行抗体は出生後1か月で1/2の割合で低下する)
3.風疹ウイルスの分離陽性(咽頭拭い液や鼻腔、血液、尿、髄液など)
4.ウイルス抗原の検出
 


臨床分類
臨床症状を①を2項目満たす症例、臨床症状を①の1項目および②の1項目を満たすものが疑い症例になります。その上でウイルス学的診断で確定されたものを確定例と呼びます。
鑑別疾患として、先天性トキソプラズマ症、先天性サイトメガロウイルス感染症、先天性単純ヘルペスウイルス感染症などがあります。
 


予防のために
風疹は胎児にも影響がでる怖い感染症のひとつです。必ず予防接種を行い、免疫を獲得することで予防できますので、子ども達の未来のためにも予防接種を行いましょう。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科

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