百日咳とは
百日咳は百日咳菌(Bordetella pertussis)という細菌によっておこる気道感染症のことです。
1歳以下で感染すると重症化することが知られています。
症状
臨床症状は3段階に分かれます。
①カタル期(約2週間)
2週間程度の無症状な潜伏期間があり、その後かぜ症状(軽い咳、鼻汁)が始まります。徐々に咳嗽症状が強くなります。
②痙咳期(約3週間)
典型的には顔を真っ赤にしてコンコンと激しい発作性の咳嗽、最後にヒューっと音を立てて息を吸う発作になります。(スタッカートとウープ)
このような特徴的な咳嗽をレプリーゼと呼びます。発熱はあまり目立ちませんが、あまりに咳嗽症状が強いので、顔がむくんだり、目が充血することもあります。
また、1歳以下の子どもでは呼吸をとめてしまうこともあるので、特に注意が必要です。
③回復期(約3週間)
時おり発作性の咳嗽がでますが、徐々に回復していきます。
診断・治療
診断は、血液検査による抗体検査と培養検査があります。診断された場合は、抗生剤投与を5日間行います。
登園は、特有の咳嗽が消失するか、5日間の適正な抗生剤投与が行われなければなりません。保健所への届け出が必要な感染症ですので、必ず小児科に受診しましょう。
感染経路
飛沫感染によって口や鼻から感染したり、皮膚からの接触感染により感染します。
潜伏期間
5日~21日の潜伏期間を経て発症します。
予防接種に関して
母親からの免疫が十分でないため、1歳以下で感染すると重症化することが多いと知られています。予防接種開始前は年間に10万例の報告があり、その10%が死亡していました。現在でも年間1万人程度の報告がありますが、予防接種の影響で1歳以下の患者は減り、15歳以上の患者が増えています。
これを予防するために、中学校就学前に定期接種する2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチンを打つことも認められています。(自費負担になります)
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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