外性器の異常
小児における外性器の異常は、男性では小陰茎、尿道下裂、埋没陰茎、包茎、前置陰嚢、二分陰嚢、陰嚢低形成などがあります。女性では陰茎肥大、陰唇癒合、陰唇低形成などがあります。保護者の方も小児の陰部を見慣れているわけではないので、異常に気付くことが遅れることもよくあります。
原因
外性器の異常の原因は様々です。一つ目に、男性ホルモン作用欠乏による男性外性器の形成障害が挙げられます。これにより小陰茎、尿道下裂、二分陰嚢、前置陰嚢、陰嚢低形成が起こります。二つ目に、男性ホルモン作用過剰による女性外性器の男性化です。これでは陰核肥大や陰唇癒合がおこります。三つ目に、外性器原基の発達異常(発生の異常)です。これにより小陰茎や尿道下裂が起こります。その他の原因でも、外性器の異常は起こります。
男性ホルモンが不足する原因は性腺形成障害や性腺ステロイドホルモン合成障害、性腺ステロイドホルモン作用障害です。一方で、男性ホルモン作用過剰は、副腎ステロイドホルモン合成障害であることが多いです。
診断
外性器の異常では、外性器だけでなく身長、体重など全身の発達の評価が必要となります。男性の外性器は、陰茎の長さや精巣の容積の評価も行います。女性の外性器は、陰核の大きさ、陰唇癒合の程度、膣の開口位置にも注意します。
身体診察が大切ですが、性分化異常疾患の可能性も含め、LH、FSH、アンドロゲン、エストロゲン、血清17水酸化プロゲステロン、DHEAS、コルチゾール、アルドステロン、ACTH、レニンなどの血液検査も行います。さらに、染色体検査が必要となる場合もあります。
治療
小陰茎は-2.5SD以上の陰茎長であり、立位排尿が確率する3歳までにテストステロン治療がされることが多いです。治療は1か月に1回筋肉注射をします。
尿道下裂は尿道口が亀頭先端ではなく陰茎腹側に開口した状態で、2歳までに尿道形成術を受けることが勧められています。
停留精巣は下記をご参照ください。
停留精巣
ご家族の方へ
外性器の異常は、パパママが頭を悩ませる問題のひとつです。異常かどうか判別がつかない場合は小児科にご相談ください。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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