子どもが頭を強くぶつけた時(頭部外傷)の注意
子どもが転んだり、高いところから落ちて、頭をぶつけた場合は、まず子どもの様子を観察することが大切です。
・意識がない、あってもボーっとしている
・泣かずに顔色が悪い
・吐き気や嘔吐をしている
・けいれんをしている
・呼吸の様子がおかしい
・頭痛が徐々にひどくなっている
・視力が落ちたり、手のしびれがある
このような症状があった場合、早急に必ず医療機関を受診する必要があります。
小さい子どもは、強く頭を打った時でも、症状がわかりづらいため、たとえ元気にしていても、2,3日はそばにいて目を離さないことが大切です。受傷後から徐々に症状が出現する場合にも、医療機関を受診しましょう。
頭部CTを行うべきかどうか
頭部CTは被ばく量が少なくない検査であるため、不要な頭部CTは避ける必要があります。
頭部外傷のための臨床診断アルゴリズムでは、アメリカのPECARN、カナダのCATCH、イギリスのCHALICEが有名です。詳細なアルゴリズムは割愛しますが、それぞれにおける頭部CTの推奨を記載します。
頭部CTを推奨する転落・墜落
PECARN:2歳未満では3フィート(0.9m)以上からの転落、2歳以上では5フィート(1.5m)以上からの転落
CATCH:3フィート(0.9m)以上、階段では5段以上からの転落
CHALICE:3m以上からの転落
頭部CT を推奨する外傷
PECARN:車外放出、同乗者死亡、横転事故、ヘルメットの無い自転車対車の事故
CATCH:バイク事故、ヘルメット無しで自転車からの転落
CHALICE:時速64㎞より速いスピードでの事故
頭部CTで異常が認められなかった場合であっても、後々症状が出現することもあるため、2,3日は注意して経過観察しましょう。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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