https://youtu.be/GlSRwOTVf0o
子どもや家族の日常を配信する、いわゆる家族系YouTuberのチャンネルで、収益化が止められるケースが相次いでいる、というニュースが話題になっています。
先に私の考えをお伝えすると、子どもの顔や生活を誰でも見られる場所に出すことには、心と安全の両方に、はっきりしたリスクがあります。だから、私のYouTubeチャンネルにも、子どもはほとんど出ていません。
■YouTubeはなぜ動いたのか
報道によると、収益化を止められた理由としてYouTube側から伝えられたのは「未成年の意に反して注目を浴びることを促すコンテンツ」というものでした。YouTubeの公式ヘルプにある「子どもの安全に関するポリシー」には、未成年者(18歳未満)が意に反して注目を集めないように守るためのポリシーがある、と書かれています。YouTubeは2019年にも、子どもが出ている動画の数千万本でコメント欄を閉じています。子どもが映る動画には特別な危険がある、ということを、プラットフォーム自身がずっと前から認めているのです。
■子どもの心の発達から見ると
子どもは2歳から3歳ごろに「恥ずかしい」という気持ちが芽生え、4歳ごろには昔のビデオに映っている子が「自分」だとわかるようになります。そして「人からどう見られているか」がいちばん気になるのが思春期です。赤ちゃんのころから積み重なった動画が、いちばん人の目が気になる年ごろに、同級生にいくらでも見られる状態になってしまう。しかも、本人が「いいよ」とも「いやだ」とも言えない年齢のうちに、です。
小さな子が「いいよ」と言うのは、ママやパパが喜ぶから、という理由がほとんどです。カメラの向こうに知らない人が何十万人もいて、一度出たら消せない。そこまでわかって返事ができる幼い子はいません。それを同意とは呼べないと私は考えています。
■子どもたち自身はどう感じているか
マイクロソフトが2019年に25か国で行った調査では、13歳から17歳の42%が、親が自分のことをネットに投稿するのは「問題だ」と答えていました。アメリカの249の家庭を調べた研究でも、許可なくSNSに載せられることを心配していたのは、親より子どものほうが2倍多かったと報告されています。
■安全のリスク
警察庁のまとめでは、生成AIなどを使って実在する子どもの写真を性的な画像に作り変える被害が、2025年に114件把握され、そのうち65件は加害者が同級生や同じ学校の子でした。素材に使われたのは、卒業アルバムや学校行事、SNSの写真です。ネットに出した写真や動画は、こぼした牛乳と同じで、一度こぼれたらもうコップには戻せません。
■載せるなら、出す範囲と中身を選ぶ
・公開アカウントには載せず、家族や親しい人だけの共有アルバムを使う
・顔ははっきり映さない
・制服や名札、学校の門、家の外観、窓の外の景色は映らないようにする
・お風呂や水着、着替えの写真は載せない
・投稿はその場ではなく、帰ってから
・子どもが話をわかる年齢になったら、載せる前に「これ、載せてもいい?」と聞く
■当院の考え
小児科の中には、ご家族の許可を取っているからという理由で、患者さんの映像や写真をSNSに出しているところもあります。でも、許可をくれたのはその日のお父さんお母さんで、10年後のその子本人ではありません。当院では、診察の風景や病児保育で過ごしている様子の写真も出していません。
もし受診した病院やお店で、子どもの撮影やSNSへの掲載をお願いされたら、断って大丈夫です。断っても、診察が変わることはありません。
■載せる前に自分に聞いてほしい5つの質問
アメリカ小児科学会がすすめているものを、私なりにまとめました。
1. なぜ、これを載せたいのか
2. 自分が子どもだったら、これを載せられてうれしいか
3. この子が、今、あるいは中学生になったときに、恥ずかしいと思わないか
4. 見せたくない人に、見られてしまわないか
5. これを、この子のネットの記録として、一生残していいか
1つでも迷ったら、載せない。それで十分です。
「許可をくれたのは今の親で、大人になったその子ではない。」
お子さんの写真が勝手に使われたり、加工されたりして困ったときは、ひとりで抱えずに、警察相談専用電話「#9110」や性犯罪被害相談電話「0120-0-78310」にご相談ください。子どもの心の変化が気になるときは、かかりつけの小児科にもいつでもご相談ください。
あわせて「赤ちゃんにこれしてませんか?よかれと思ってやりがちな7つのこと」の動画もご覧ください。
子どもや家族の日常を配信する、いわゆる家族系YouTuberのチャンネルで、収益化が止められるケースが相次いでいる、というニュースが話題になっています。
先に私の考えをお伝えすると、子どもの顔や生活を誰でも見られる場所に出すことには、心と安全の両方に、はっきりしたリスクがあります。だから、私のYouTubeチャンネルにも、子どもはほとんど出ていません。
■YouTubeはなぜ動いたのか
報道によると、収益化を止められた理由としてYouTube側から伝えられたのは「未成年の意に反して注目を浴びることを促すコンテンツ」というものでした。YouTubeの公式ヘルプにある「子どもの安全に関するポリシー」には、未成年者(18歳未満)が意に反して注目を集めないように守るためのポリシーがある、と書かれています。YouTubeは2019年にも、子どもが出ている動画の数千万本でコメント欄を閉じています。子どもが映る動画には特別な危険がある、ということを、プラットフォーム自身がずっと前から認めているのです。
■子どもの心の発達から見ると
子どもは2歳から3歳ごろに「恥ずかしい」という気持ちが芽生え、4歳ごろには昔のビデオに映っている子が「自分」だとわかるようになります。そして「人からどう見られているか」がいちばん気になるのが思春期です。赤ちゃんのころから積み重なった動画が、いちばん人の目が気になる年ごろに、同級生にいくらでも見られる状態になってしまう。しかも、本人が「いいよ」とも「いやだ」とも言えない年齢のうちに、です。
小さな子が「いいよ」と言うのは、ママやパパが喜ぶから、という理由がほとんどです。カメラの向こうに知らない人が何十万人もいて、一度出たら消せない。そこまでわかって返事ができる幼い子はいません。それを同意とは呼べないと私は考えています。
■子どもたち自身はどう感じているか
マイクロソフトが2019年に25か国で行った調査では、13歳から17歳の42%が、親が自分のことをネットに投稿するのは「問題だ」と答えていました。アメリカの249の家庭を調べた研究でも、許可なくSNSに載せられることを心配していたのは、親より子どものほうが2倍多かったと報告されています。
■安全のリスク
警察庁のまとめでは、生成AIなどを使って実在する子どもの写真を性的な画像に作り変える被害が、2025年に114件把握され、そのうち65件は加害者が同級生や同じ学校の子でした。素材に使われたのは、卒業アルバムや学校行事、SNSの写真です。ネットに出した写真や動画は、こぼした牛乳と同じで、一度こぼれたらもうコップには戻せません。
■載せるなら、出す範囲と中身を選ぶ
・公開アカウントには載せず、家族や親しい人だけの共有アルバムを使う
・顔ははっきり映さない
・制服や名札、学校の門、家の外観、窓の外の景色は映らないようにする
・お風呂や水着、着替えの写真は載せない
・投稿はその場ではなく、帰ってから
・子どもが話をわかる年齢になったら、載せる前に「これ、載せてもいい?」と聞く
■当院の考え
小児科の中には、ご家族の許可を取っているからという理由で、患者さんの映像や写真をSNSに出しているところもあります。でも、許可をくれたのはその日のお父さんお母さんで、10年後のその子本人ではありません。当院では、診察の風景や病児保育で過ごしている様子の写真も出していません。
もし受診した病院やお店で、子どもの撮影やSNSへの掲載をお願いされたら、断って大丈夫です。断っても、診察が変わることはありません。
■載せる前に自分に聞いてほしい5つの質問
アメリカ小児科学会がすすめているものを、私なりにまとめました。
1. なぜ、これを載せたいのか
2. 自分が子どもだったら、これを載せられてうれしいか
3. この子が、今、あるいは中学生になったときに、恥ずかしいと思わないか
4. 見せたくない人に、見られてしまわないか
5. これを、この子のネットの記録として、一生残していいか
1つでも迷ったら、載せない。それで十分です。
「許可をくれたのは今の親で、大人になったその子ではない。」
お子さんの写真が勝手に使われたり、加工されたりして困ったときは、ひとりで抱えずに、警察相談専用電話「#9110」や性犯罪被害相談電話「0120-0-78310」にご相談ください。子どもの心の変化が気になるときは、かかりつけの小児科にもいつでもご相談ください。
あわせて「赤ちゃんにこれしてませんか?よかれと思ってやりがちな7つのこと」の動画もご覧ください。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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