https://youtu.be/jEmh_5Y6aeU
10月29日、島根県松江市の小学校3校で、給食のあとに子どもたちや先生が次々と体調をくずしたと報道されました。児童と教職員あわせて293人、10人が救急搬送され、そのうち2人が入院したと伝えられています。
「給食の魚でアレルギーが出たのかな」「うちの子も魚は控えたほうがいいのかな」と思った方もいるかもしれません。先に結論をお伝えすると、今回疑われているのは魚アレルギーではなく、ヒスタミン中毒という食中毒の一種です。そして、顔が赤くなったからといって、自己判断で魚をやめる必要はありません。
■今わかっていること
報道によると、3校の給食は同じ給食センターで作られ、共通の献立はハマチのゆずこしょう焼きでした。診察した医師がヒスタミン中毒の疑いを指摘し、保健所が原因を調べています。まだ「疑い」の段階で、原因は確定していません。また、これは学校や調理員さんを責める話ではありません。体調をくずされた皆さんの一日も早い回復を願っています。
■ヒスタミン中毒とは
マグロ、カツオ、サバ、イワシ、サンマ、ブリ、アジ、カジキなど、赤身の魚や青魚にはヒスチジンという成分が多く含まれています(ハマチはブリの若い魚です)。こうした魚が常温に置かれるなど温度の管理がうまくいかないと、細菌が増えてヒスチジンをヒスタミンに変えてしまいます。
厚生労働省も書いているとおり、一度できたヒスタミンは加熱では分解されません。焼いても、煮ても、揚げても、冷凍しても減らず、においや見た目でも見分けにくいのが厄介なところです。菌が死んでも、菌が作ったヒスタミンは残ります。大事なのは焼き方ではなく、焼く前までずっと魚を冷たく保つことです。
2025年の1年間に全国で13件、患者さん431人。1件あたり平均30人を超え、給食や仕出し弁当のように大勢が同じものを食べる場面で起きやすい食中毒です。
■症状と救急車の目安
早いと数分、多くは1時間以内に、顔(特に口のまわりや耳たぶ)が赤くなる、じんましん、かゆみ、頭痛、くちびるや舌のピリピリ、吐き気や下痢などが出ます。多くは軽く済み、抗ヒスタミン薬がよく効き、たいてい6〜10時間で回復します。
ただし、息がゼーゼーして苦しそう、顔色が悪くてぐったりしている、何度も吐く、のどれかがあれば迷わず救急車を呼んでください。顔が赤いだけで元気に話せているなら、まずはかかりつけ医に相談で大丈夫です。
■魚アレルギーとの違い
魚アレルギーは、その子の免疫が魚のたんぱく質を敵だと勘違いして起きる反応で、その子にだけ、どんなに新鮮な魚でも食べるたびに症状が出ます。ヒスタミン中毒は魚にたまった物質そのものが原因で、体質は関係なく、同じ魚を食べた大人も子どもも同時に具合が悪くなります。
見分けるヒントは、「一緒に食べた人も同じ症状なら中毒」「その子だけで、新鮮な魚でも毎回出るならアレルギー」です。
■魚をやめなくていい理由
ヒスタミン中毒だった場合、新鮮な魚なら次に同じことは起きません。魚は成長期の子どもに大切なたんぱく質の源で、必要のない除去は食べられるものと食事の楽しみを減らしてしまいます。どちらかわからず心配なときは、自己判断でやめずに、かかりつけ医やアレルギーを診ている小児科にご相談ください。いつ、何を、どれくらい食べて、何分後に、どんな症状が出たか、一緒に食べた人はどうだったかをメモしてきていただくと診察がスムーズです。必要なら血液検査や食物負荷試験ではっきりさせることができます。
■子どもの心のケア
給食のあとに自分や友だちが苦しそうにしているのを見た子は、しばらく給食や魚を怖がることがあります。「もう給食いやだ」と言っても叱らず、「びっくりしたね」「怖かったね」とまず気持ちを受け止めてあげてください。そのうえで、あなたの体のせいではないこと、お医者さんや保健所の人がちゃんと調べてくれていることを伝えてあげてください。
■家でできる予防
・魚を買ったら寄り道せずに帰り、すぐ冷蔵庫へ。暑い日は保冷バッグを
・冷凍の魚は台所に出しっぱなしにせず、冷蔵庫の中で解凍
・焼いた魚や作り置き・お弁当の魚を常温で長く置かない
・くちびるや舌がピリピリする、いつもと違う刺激を感じたら、それ以上食べずに処分。お子さんの「お口がピリピリする」は大事なサインです
顔が赤くなっても、自己判断で「魚アレルギー」と決めて魚をやめないでください。夜中に迷ったときは子ども医療電話相談「#8000」へ。魚を食べさせていいか不安なときは、当院アレルギー科で一緒に考えましょう。
10月29日、島根県松江市の小学校3校で、給食のあとに子どもたちや先生が次々と体調をくずしたと報道されました。児童と教職員あわせて293人、10人が救急搬送され、そのうち2人が入院したと伝えられています。
「給食の魚でアレルギーが出たのかな」「うちの子も魚は控えたほうがいいのかな」と思った方もいるかもしれません。先に結論をお伝えすると、今回疑われているのは魚アレルギーではなく、ヒスタミン中毒という食中毒の一種です。そして、顔が赤くなったからといって、自己判断で魚をやめる必要はありません。
■今わかっていること
報道によると、3校の給食は同じ給食センターで作られ、共通の献立はハマチのゆずこしょう焼きでした。診察した医師がヒスタミン中毒の疑いを指摘し、保健所が原因を調べています。まだ「疑い」の段階で、原因は確定していません。また、これは学校や調理員さんを責める話ではありません。体調をくずされた皆さんの一日も早い回復を願っています。
■ヒスタミン中毒とは
マグロ、カツオ、サバ、イワシ、サンマ、ブリ、アジ、カジキなど、赤身の魚や青魚にはヒスチジンという成分が多く含まれています(ハマチはブリの若い魚です)。こうした魚が常温に置かれるなど温度の管理がうまくいかないと、細菌が増えてヒスチジンをヒスタミンに変えてしまいます。
厚生労働省も書いているとおり、一度できたヒスタミンは加熱では分解されません。焼いても、煮ても、揚げても、冷凍しても減らず、においや見た目でも見分けにくいのが厄介なところです。菌が死んでも、菌が作ったヒスタミンは残ります。大事なのは焼き方ではなく、焼く前までずっと魚を冷たく保つことです。
2025年の1年間に全国で13件、患者さん431人。1件あたり平均30人を超え、給食や仕出し弁当のように大勢が同じものを食べる場面で起きやすい食中毒です。
■症状と救急車の目安
早いと数分、多くは1時間以内に、顔(特に口のまわりや耳たぶ)が赤くなる、じんましん、かゆみ、頭痛、くちびるや舌のピリピリ、吐き気や下痢などが出ます。多くは軽く済み、抗ヒスタミン薬がよく効き、たいてい6〜10時間で回復します。
ただし、息がゼーゼーして苦しそう、顔色が悪くてぐったりしている、何度も吐く、のどれかがあれば迷わず救急車を呼んでください。顔が赤いだけで元気に話せているなら、まずはかかりつけ医に相談で大丈夫です。
■魚アレルギーとの違い
魚アレルギーは、その子の免疫が魚のたんぱく質を敵だと勘違いして起きる反応で、その子にだけ、どんなに新鮮な魚でも食べるたびに症状が出ます。ヒスタミン中毒は魚にたまった物質そのものが原因で、体質は関係なく、同じ魚を食べた大人も子どもも同時に具合が悪くなります。
見分けるヒントは、「一緒に食べた人も同じ症状なら中毒」「その子だけで、新鮮な魚でも毎回出るならアレルギー」です。
■魚をやめなくていい理由
ヒスタミン中毒だった場合、新鮮な魚なら次に同じことは起きません。魚は成長期の子どもに大切なたんぱく質の源で、必要のない除去は食べられるものと食事の楽しみを減らしてしまいます。どちらかわからず心配なときは、自己判断でやめずに、かかりつけ医やアレルギーを診ている小児科にご相談ください。いつ、何を、どれくらい食べて、何分後に、どんな症状が出たか、一緒に食べた人はどうだったかをメモしてきていただくと診察がスムーズです。必要なら血液検査や食物負荷試験ではっきりさせることができます。
■子どもの心のケア
給食のあとに自分や友だちが苦しそうにしているのを見た子は、しばらく給食や魚を怖がることがあります。「もう給食いやだ」と言っても叱らず、「びっくりしたね」「怖かったね」とまず気持ちを受け止めてあげてください。そのうえで、あなたの体のせいではないこと、お医者さんや保健所の人がちゃんと調べてくれていることを伝えてあげてください。
■家でできる予防
・魚を買ったら寄り道せずに帰り、すぐ冷蔵庫へ。暑い日は保冷バッグを
・冷凍の魚は台所に出しっぱなしにせず、冷蔵庫の中で解凍
・焼いた魚や作り置き・お弁当の魚を常温で長く置かない
・くちびるや舌がピリピリする、いつもと違う刺激を感じたら、それ以上食べずに処分。お子さんの「お口がピリピリする」は大事なサインです
顔が赤くなっても、自己判断で「魚アレルギー」と決めて魚をやめないでください。夜中に迷ったときは子ども医療電話相談「#8000」へ。魚を食べさせていいか不安なときは、当院アレルギー科で一緒に考えましょう。
心と体の健康を見守る街のお医者さん
コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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