痙攣とは
痙攣とは全身または体の一部の筋肉が不随意かつ発作性に収縮する運動のことで、大脳や脊髄、末梢神経が原因でおこります。ほとんどは大脳由来の痙攣ですが、脊髄性由来ではこむら返り、末梢神経由来では顔面けいれんなどがあります。
原因
様々な原因により大脳皮質の電気信号に秩序性が失われ、同期的に律動的に興奮することで痙攣がおこります。痙攣のシナプス機構としてイオンチャネルの障害や神経伝達の増大や減弱など様々な原因が分かりつつあります。
鑑別疾患
原因として、熱性けいれん、てんかん、脳炎脳症などが代表的に挙げられます。乳児期には軽症胃腸炎関連痙攣が起こることもあり、これは痙攣群発(一度痙攣が止まった後、再び痙攣すること)を起こすこともあり、注意が必要です。また、気管支喘息の治療で用いるテオフィリンでも痙攣をおこすことがあるため、痙攣の既往がある児には投与を慎重に行う必要があります。
更に、抗ヒスタミン薬を有する抗アレルギー薬(特に第一世代の抗アレルギー薬)でもけいれんが起こることが知られています。
他疾患としては、内分泌、代謝疾患や循環器疾患の失神も鑑別となります。
熱性けいれんとけいれん時の対処法は下記参照ください↓
熱性けいれん
検査 必要に応じて血液検査によって、電解質、血糖、乳酸・ピルビン酸、アミノ酸分析、血液ガス、アンモニアなど様々な項目を確認します。けいれんが30分以上続く場合は点滴で痙攣を止めた上で頭部CTなど画像的な評価を行い、頭蓋内病変の有無を確認します。
治療
治療は原因に応じて行います。器質的な疾患が見当たらない場合は、脳波検査、頭部MRIなどを行い、てんかんの有無を確認します。しかし、一回の脳波検査でてんかんが診断できる場合は30%程度といわれていますので、検査で異常が見つからない場合も痙攣を繰り返す場合には、繰り返し検査を行う必要があります。
ご家族の方へ けいれんは比較的よく見られる症状ですが、熱があっても必ずしも熱性けいれんとは限りません。子どもが痙攣をした場合、適切な対応処置を行い、必ず小児科や夜間病院へご相談ください。
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コアラ小児科アレルギー科
〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町1丁目3-5
クリニックステーション浦和仲町2階
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